自然豊かで穏やかなヨーロッパの風景。知る人ぞ知る魅惑のブルガリア料理にワイン。
一度は訪れてみたいと興味がそそられるものの、現地の治安は本当に安全なの?と不安に思っている方も多いはず・・・


いい意味でも悪い意味でも、舗装されきれてないヨーロッパの街並みが新興国の味わいを出していて、東欧の風情を感じさせてくれるんだよねっ
それに、ブルガリアには親切な人も本当に多いんだ・・・!
英語が通じないのに、ブルガリアの字が読めない僕を必死に道案内してくれようとする子どもがいたり、満室なのに受付に夜明けまで滞在させてくれるゲストハウスがあったり、、、
ご飯は美味しいし物価も安い。あと、女性もかわいい!笑 文句なしだね!!


とはいえ、外務省によると、ブルガリアの2019年の犯罪発生率は日本と比べて殺人が4倍、強盗が15倍、放火が23倍、誘拐が17倍にも上り、決して油断していいものではありません。
これからブルガリア旅行へ出かける人には、事前に必ず知っておいてほしい現地での注意点が5つあるんだ!
今回はそのポイントを詳しく解説していくよ!!

目次
ブルガリアってどんな国?まずは治安の最新動向をチェックしておこう

★ 基本情報 | |
首都 | ソフィア |
言語 | ブルガリア語 |
通貨 | レフ(BGN)※1BGN ≒ 66.3円 |
民族 | ブルガリア人(80%)、トルコ人(9.7%)、その他 |
宗教 | 主にブルガリア正教 |
日本との時差 | -8時間 |
国産のヨーグルトが使われたブルガリア版グラタンの『ムスカ』や、細かく刻んだきゅうりとクルミが入った冷静スープ『タラトール』などの伝統料理はどれも絶品で、実は隠れたグルメ大国としても知られているんです。
しかし、そんなブルガリアに訪れる日本人旅行者の多くは“1つのある問題”に直面することになるでしょう。
それは『言葉の壁』です。
ブルガリアはロシアと近い言葉を使うようですが、日本人にとっては馴染みがなく、文字からニュアンスを汲み取ることさえとても困難。
例えば、旅行中に頻繁に利用するであろうものをブルガリア語の文字(キリル文字)で表現すると・・・
- ホテル = Хотел(読み方:ホテル)
- ATM = Банкомат(読み方:バンコマト)
- 空港 = Летище(読み方:レティシュテ)
- バス = автобус(読み方:アヴトブス)
ご覧のとおり、読解がほぼ不可能なことが分かりますね。笑
このように、ブルガリアでは文字が読めないばかりか、外国人が読めるように英語で併記するような配慮もなく、さらには現地人のほとんどが英語を話せません。
そのため、ブルガリアに到着する前には旅行中に使うであろうブルガリア語の単語をメモしておくか、専用のウェブサイトをスクリーンショットなどで保存しておくことをオススメします。
さて、ここからが本題。2019年11月現在、ブルガリアには外務省から特に危険情報が発出されている地域はなく、治安はおおむね安定していると考えて問題ないでしょう。
殺人や放火、誘拐などの凶悪犯罪件数は日本と比べて段違いに高くなってはいますが、現地で日本人旅行者が巻き込まれている犯罪の大半は、スリやひったくりなどの窃盗犯罪やぼったくり被害、スキミング被害などの軽犯罪で占められています。
とはいえ、日本人が凶悪犯罪に巻き込まれる可能性も十分にあり得るため、現地で多発している犯罪や危険スポットなどの情報を事前に入手し、無用なトラブルに巻き込まれないように準備しておくことが重要です。
1.本当に安全?旅行者が初めにチェックしておきたい4つの項目

旅行者が最低限知っておきたい内容は次の4つです!
➀ ATMは安全に使える?

はじめに、安い為替手数料で現地通貨を調達できることから、多くの旅行者が利用するであろうブルガリアでのATMの安全性について。
ブルガリアのATMは空港や銀行、街の至る場所で見つけることができます。
両替所での現地通貨調達よりも手数料を安く抑えられるため、旅行者にとっては大変便利なのですが、ブルガリアは『スキミング犯罪』の高リスク国でもあるので要注意です。
スキミングとは、ATMの利用時やクレジットカードの決済時に「スキマー」と呼ばれる専用の機械によってカード情報や暗証番号が盗み取られ、不正利用される犯罪です。
現在、このスキミング犯罪はヨーロッパの各地で急増していて、実行犯の大半がブルガリア人とルーマニア人で占められていると言われています。
また、ブルガリア国内でも毎年多くのATM利用者がスキミング被害に遭っており、日本人の被害も少なくありません。
路上に設置されているATMのカード挿入口には、カード情報を盗み取る「スキマー」が取り付けられている可能性があります。
そのため、旅行者はなるべく警備の整った空港や銀行に設置されている安全なATMを利用するように心がけるといいでしょう。

スキミング犯罪はカード情報を読み取るだけじゃなく、犯人がATM利用者の手元を見て暗証番号を盗むことがあるので、ATMを使う際には必ず手元を隠そう!

② タクシーの利用は安全?
.jpg)
ブルガリアのタクシー(画像:Sofia Guideより引用)
次に、日本と比べて格安で市内を移動できることから、旅行者がとても便利に使えるブルガリアのタクシーについて。
ブルガリアの正規タクシーは黄色い車体となっていて、フロントガラスや助手席のダッシュボード、後部座席の窓に料金を記したステッカーを貼ることが義務付けられています。
料金はタクシー会社によって多少異なりますが、初乗りは0.7レバ(約50円)。その後1kmごとに0.79レバ(深夜帯は0.9レバ)が相場となっています。
しかし、近年ではソフィア空港や市内中心部で、タクシー運転手によるぼったくり被害が相次いでいます。
★ タクシートラブル
ソフィア空港やソフィア市内中心部では、ぼったくりタクシーの被害がみられます。タクシーはメーター制ですが、始めから少し高い料金が設定されていたり、料金メーターの不正改造により通常の倍以上の値段を請求されることがありますので注意が必要です。
- 旅行者が、ソフィア空港から中心部のホテルまでタクシーを利用したところ、メーター表示料金が通常のレート以上に上がっていき、一般的には15レバ前後の料金であるところを、最終的には60レバを請求された。
- 料金精算時に小額の紙幣を持っていなかったため高額紙幣を出してお釣りを求めたところ、お釣りが返されず、メーター表示料金の3倍近くの額を支払わされた。

こうしたトラブルを避けるためにも、ブルガリアでタクシーを利用する際に気をつけるべきポイントを下記にまとめたよっ
現地に到着する前にぜひチェックしておいてね!
- 流しのタクシーを避け、信頼できるタクシーのみを使おう
ブルガリアでは原則、流しのタクシーは使うべきではありません。空港ではタクシー予約カウンターにてタクシーを手配してもらい、ロビーで運転手風の人に声を掛けられても利用しないように。また、宿泊先から空港に戻る際には信頼できるタクシーを手配してもらうことをオススメします。
ちなみに、ブルガリアでは『OK Taxi』『1280』の2社が信頼できるタクシー会社だと言われています。
- 乗車前にタクシー情報をメモして、犯罪の抑止に役立てよう
乗車前にタクシーの会社名やナンバープレート、車体に書かれた電話番号をスマートフォンなどで撮影しておくと、運転手も容易に悪いことはできません。また、法外な料金を請求された場合はレシートを必ず受け取るように。これらの情報があれば、後日タクシー会社へ悪質な運転手として処罰を求め、警察に通報することも可能です。
- 走行中は料金メーターを確認し、おかしいと感じたらすぐに降車しよう
悪質なタクシー運転手は料金メーターを改造していることが多くあります。初乗り料金がすでに高かったり、走行時に異常な早さでメーターが動くようなタクシーはぼったくりと考えて間違いありません。表示されているメーターの金額が料金表のものと食い違っているような場合は、運転手に指摘したうえで降車し、被害を未然に防ぎましょう。
③ 飲み物(水道水)や食べ物の衛生状態は大丈夫?

続いて、旅行者が避けては通れないブルガリアの水や食事における衛生状態について。
ブルガリアでは建物自体が古いことが多く、水道管がさび付いているところがほとんどです。
しばらく使っていないと茶色い水が出てくる場合があり、飲むためには一度沸騰してバクテリアや寄生虫を除去する必要があります。
歯磨きやうがいに使う分には問題ありませんが、飲用にはなるべく水道水を避け、市販のミネラルウォーターを購入することをオススメします。
また、ブルガリアでの食事に関しても、衛生状態は良好とは言えません。
夏には卵を介したサルモネラ菌による食中毒が発生し、生水や氷、生ものを口にすることで感染するA型肝炎は季節を問わず発生しています。
食事を摂る際には、卵や肉類、魚介類などが十分に加熱されているかを確認し、衛生状態に不安のある飲食店では料理と一緒に提供される水や氷も避けた方が無難です。
A型肝炎に関しては予防接種もありますので、日本を出発前する前に受けておくといいでしょう。

牛乳やヨーグルトなどの乳製品も、夏場は工場からお店に運び出されたばかりの商品でも腐っていることがあるみたいだから、飲食する前に匂いを嗅いで確認しておこうね!
④ 夜出歩いても平気?

東欧諸国では街灯が少なく、夜になると薄暗く不気味さを感じるところが多いのですが、ブルガリアの場合は都市部や観光地であれば夜も比較的明るめ。
人通りが少ないことはありますが、ライトアップされている場所が多いため不気味さを感じることはあまりありません。
僕も首都のソフィアをはじめ、地方のヴェリコ・タルノヴォなどの田舎町を夜に散策しましたが、身の危険を感じるようなことは1つもありませんでした。
危険な場所に近づいたり、暗がりに入ったりしなければ、夜もいたって安全に過ごせる国でしょう。
ただし、ソフィアの中央駅やバスターミナル付近は外務省も注意を呼び掛けているほど治安が心配されていて、物乞いや違法物売りが多くいます。
また、ブルガリアではスリも多発しているため、トラブルを避けるためにも夜間にこうした場所へ近寄ることは避けた方が無難でしょう。
そのほか、ブルガリアでは野犬が街中に徘徊していて、現地の住民や旅行者が噛まれる被害が後を絶えません。
夜は気づかないうちに野犬に接近して刺激したり、踏んでしまうこともあり得るため、特に用心するように。
万が一噛まれた場合は狂犬病の可能性を考慮して、必ず医療機関でワクチンを打ってもらいましょう。
2.自分の身は情報で守れ!ブルガリアで多発している犯罪被害とは?

僕も旅行中にいろんな犯罪に巻き込まれかけたんだけど、どの犯罪も事前に調べておけば未然に防げるものばかりでした・・・
すでに多くの観光客が被害に遭っていたり、外務省が注意を呼び掛けている犯罪は巻き込まれる確率が高く、事前の情報入手が必ず必要になります。
そのため、旅行者の口コミや外務省の注意喚起をまとめた以下の内容を、ブルガリア旅行に出発する前にしっかりと確認しておいてね!
多発犯罪1. 窃盗犯罪(スリ・ひったくり・強盗)
現地で日本人が被害に遭いやすい犯罪として、バス、トラム等の公共輸送機関内や店舗内でのスリ・ひったくり被害、飲食店内での置き引きが最も多くなっています。
ソフィア市内などでは、窃盗グループが巧妙に被害者の注意をそらしながら、別の仲間がバッグを盗む手口が多くみられます。一見女子大生風の若い女性のスリグループも多く存在しています。〈スリ被害の事例〉
- バス・トラムの車内で、数人のグループに取り囲まれ、バッグから財布を抜き取られた。
- 繁華街を歩いている際、背中に背負っていたバッグから財布や貴重品を抜き取られた。
- 繁華街の店舗内で買い物中、若い女にぶつかりざまにバッグから財布を抜き取られた。
〈置き引きの事例〉
- レストランで食事中、椅子にかけていたバッグを盗まれた。
- 友人とベンチに座っていた際、ロマ人風の女性に携帯電話の操作方法を聞かれて教えている間に、横に置いていたバッグを盗まれた。
- 長距離列車の中で、手荷物を枕に仮眠していたところ、気が付いたら現金や貴重品の入ったバッグを盗まれていた
出典:外務省 海外安全ホームページ『ブルガリアの安全対策基礎データ』

2017 年のブルガリアの犯罪発生状況を日本と比較すると、ブルガリアで強盗・窃盗被害に遭う確率は日本の約 15倍にも上るんだ・・・
特に、日本人は多額の現金を持ち歩いていると見られているので、犯罪者にとっては恰好のターゲットとなります。
常に持ち物から注意を離さないことは重要だけど、バスや電車の中や繁華街、飲食店内などの被害多発スポットでは特に警戒しておこう!

誰かがぶつかってきたり、声をかけられたり、複数の人に取り囲まれたらすぐに自分の持ち物を確かめるようにしたいね!
そのほか、ブルガリアでは過去に日本人旅行者が歩行中に暗がりから現れた覆面をかぶった男に首を絞められ、現金等を強奪された凶悪な事例もあるから、人通りの少ない道では警戒を緩めないように注意しよう!
多発犯罪2. 睡眠薬強盗
睡眠薬強盗においては旅慣れた人たちが被害に遭っています。睡眠薬を仕込んだ飲食物を利用した強盗事件は、数年前までは邦人旅行者が被害に遭うケースが散見されました。未だに日本人を狙ったグループが存在するので注意が必要です。旅先で知り合った人と友達になることもあるかもしれませんが、中には悪事を働くために近付いてくる人もいるので注意してください。
出典:外務省 海外安全ホームページ『ブルガリアの安全対策基礎データ』

手口はいたってシンプルで、駅や街中で声をかけられ、勧められたコーヒーやビスケットを口にしたのち、昏睡状態に陥り、身ぐるみをはがされるというパターンが一般的とされています。
ただし、最近は手口がさらに巧妙化していて、数日間親切に接して相手を信頼させてから犯行におよぶケースや、ビスケットを目の前で開封し、自分が先に食べて安心させ、袋の外から注射針で別のビスケットに睡眠薬を注入しているケースもあるのだとか・・・
たとえ仲良くなったように思えても、見知らぬ人から渡された飲み物や食べ物を安易に口にしないように注意しておこうねっ
多発犯罪3. ぼったくりバー
【ぼったくりバー対策】
- 見知らぬ人(特に英語を話す外国人やブルガリア人)に話しかけられても、安易に信用せず、常に警戒心を持ち続けるよう心掛けてください。また、軽々しく相手の誘いに乗ることなく、誘われても飲食をともにしないでください。
- 繁華街やホテル付近で客引きなどに声を掛けられても相手にせず、興味本位でいかがわしい店(キャバレー、ストリップ・バー等)には入らないでください。また、料金が書いてないメニューがあったり、桁外れの料金が付いている店では、注文しないですぐに店を出るようにしてください。
出典:外務省 海外安全ホームページ『ブルガリアの安全対策基礎データ』

なにせ、僕はトルコでぼったくりバーの被害に遭った本人ですから・・・(苦笑)
犯行の手口は、声をかけられ雑談をして打ち解けたあと、「せっかくだから飲みにいかないか?」という話になります。
そして、連れていかれた先の怪しげなクラブやバーのような場所で、少しでも飲食すると会計時に法外な料金を請求されます。
もちろん、逃げようとするならば強面のお兄ちゃんが登場し、事態はさらに悪化します。
「見知らぬ人には付いていかない」「怪しげなクラブやバーは極力避ける」を徹底しようね!!

こうしたお店に入るときは料金を必ず確認しておき、高額すぎたり、料金の記載がないお店はすぐに退店するように注意しておこうねっ
また、過去には有名ホテル内のストリップバーで飲食した際にもぼったくり被害に遭うケースが発生しているから、なるべくこの手のお店に入らないのが賢明だね!
多発犯罪4. 両替詐欺
【両替時の注意】
市内の主要な通りに面して正規の両替店がありますが、事前に看板などに記載された交換率(レート)をよく見て確認する等の注意が必要です。市内中心部、観光地やホテル・空港など公共の場に設置された両替店であっても、不当に不利なレートで取引されるケースが多く見られますので十分注意する必要があります。
出典:外務省 海外安全ホームページ『ブルガリアの安全対策基礎データ』

ただし、外務省から注意喚起があるように、ブルガリアではレートをごまかして不当な両替取引にもちかけられる被害が多発しているため注意が必要だよ!
よくあるケースでは、1ユーロ=1.95レヴァのところを1ユーロ=1.195レヴァなどと記載して視覚的に欺いたり、売りと買いのレートを逆に表示させていたり、手数料でぼったくることが多いようです。
両替所を利用する前に、表示されているレートをしっかりと確認しておき、両替後は提示されていた金額と受け取った金額が一致しているかを必ず確認しておこう!

外務省によると、銀行での両替なら安心して利用できるとのこと。
それ以外の両替店では細心の注意を払って取引を進め、間違っても非正規の路上両替商には応じないように注意しよう!
多発犯罪5. ニセ警察官
近年は取り締まりが強化されて数が減ったものの、ソフィア市内では稀に警察に扮した窃盗犯に遭遇することがあります。
彼らは旅行者を発見すると、麻薬捜査などと理由をつけて財布の提示を要求し、差し出した財布をそのまま持ち去ったり、罰金などを理由にお金を出させようとしてきます。
覚えておいてほしいのは、ブルガリアの正規の警察官は旅行者にパスポートの提示を求めても、財布の提示を要求することはありません。
このような事態に巻き込まれたら、相手に身分証明書の提示を求め、パスポートや財布は警察署か日本国大使館で見せると伝えるといいでしょう。
正規の警察官なら、この要求に問題なく応じてくれます。

路上両替商に声をかけられ、そこで話をしたり、両替を済ませると、「麻薬の取引ではないか?」などと言ってニセ警察官が現れる手はずです。
路上両替は不当なレートでの取引が多く、ニセ警察官などのトラブルも付き物なので、利用しないことをオススメします。
3.どの地域が危険?訪問予定の都市をチェックしておこう


これから訪れる地域を確認して、万全の準備で現地を旅している自分の姿をしっかりイメージしておこうっ
首都ソフィアの治安

フレスコ画の保存状態を美しく保った『ボナヤ協会』や、郊外に堂々とそびえ立つブルガリア正教会の総本山『リラ修道院』など、2つの貴重な世界遺産を持つブルガリアの首都、ソフィア。
かつては空港から市内へ出るためにバスかタクシーを利用する必要がありましたが、2015年に地下鉄が開通して以来、市内への移動も格段にスムーズになりました。
見どころ満載のソフィアですが、ブルガリアで起きている犯罪の大半がここソフィアに集中しています。
先ほど紹介したスリ・置き引きなどの窃盗犯罪をはじめ、ぼったくりバーや両替詐欺などの軽犯罪、睡眠薬強盗などの凶悪犯罪も含め、常に警戒しておく必要があるでしょう。
特に、ソフィア中央駅や中央バスターミナルの周辺では、多くの日本人旅行者が犯罪被害に巻き込まれています。
こうした場所には必要なときを除いてなるべく近づかないようにし、夜間に周辺を歩くときは持ち物に注意を払い、声をかけられても決して応じないように。
また、ソフィアでは景気の低迷を反映して、地方から出稼ぎ労働者がソフィア市内の北部と西部に流れ込み、このエリアでは人口の増加に伴って犯罪発生件数も増加しています。
繁華街や観光スポットは中心部に密集していますが、用などがあって北部や西部へ向かう際には強盗などの凶悪犯罪も十分に考慮し、周囲への警戒を忘れないようにご注意ください。
そのほか、外務省から注意喚起されているソフィアの犯罪多発スポットは以下のとおりです。
- ソフィア市内中心部(ソフィアホテルバルカン、ツム百貨店、ハリ商店街を結ぶ地下通路、スヴェタ・ネデーリャ広場、マリア・ルイザ通り、ヴィトシャ大通り)
- 国立文化宮殿(NDK)周辺
- ホテル・プリンセス周辺
- 長距離列車の車内(窃盗グループが活動している)
プロヴディフ、カザンラクの治安

ブルガリアの中央部にはブルガリア第二の都市『プロヴディフ』が、また少し北に上ればバラ祭りで有名な『カザンラク』があります。
プロヴディフの丘の上には中世ヨーロッパの風情を感じさせる美しい旧市街が、丘の下にはキレイに整備された現代的な新市街があり、街を散策しているとどこからか楽器を演奏する音がいつも聞こえてきます。
ソフィアよりも比較的治安は落ち着いているものの、窃盗犯罪をはじめとする軽犯罪が依然として発生していて、スリや置き引きへの警戒を緩めることはできません。
また、最近では某ブロガーさんがプロヴディフのホテルにて、宿の従業員にパソコンを盗まれる被害を報告しています。
問題なのは、このホテルが信頼されるべき4つ星のホテルであること。
プロヴディフでは、安宿でなくとも部屋に置いていた持ち物が盗まれることが多々あるようなので、街を散策する際には、必ず置いてくる荷物に鍵をかけ、ロッカーか受付のセキュリティに預けるように注意しておきたいところです。
一方、トラキア墳墓、バラ博物館などの世界遺産や数多くの自然保護区を持つカザンラクは、歩いて市内を周れるほど小さな田舎町。
毎年6月の第一週末には、ブルガリアの民族衣装をまとった女性と、美しいピンク色のバラで町が彩られるバラ祭りが開催され、小さな町に国内外から多くの観光客が訪れます。
気になる治安ですが、カザンラクにはバラ祭りの時期を除いて観光客で賑わうことがほとんどないため、旅行者をターゲットにした犯罪などはほとんどありません。
悪質な客引きやぼったくりタクシーなどもなく、気を抜きすぎなければいたって安全と言えます。
ちなみに、町の郊外ではたくさんのバラ園があるので、町を見終わったらぜひ立ち寄ってみるといいでしょう。
ヴェリコタルノヴォの治安

ブルガリアを北上すると、12世紀から14世紀にかけて第二次ブルガリア帝国の首都となった美しい街、ヴェリコ・タルノヴォがあります。
豊かな自然と丘の上まで続くレンガ通りが調和した景観には息を呑むばかり・・・
そんなヴェリコ・タルノヴォですが、治安についてはとても落ち着いています。
旅行者が犯罪に遭ったという話は聞きませんし、外務省から注意喚起されていることもありません。
僕の場合、夜にバスターミナルに到着し、そこからホステルまで30分ほどかけて歩きましたが、暗がりに不気味さや危険を感じることはなく、見知らぬ人から声を掛けられるなども一切なく宿に到着できました。
人が少ない田舎町なのかと言えばそういう感じでもなく、お昼のメインストリートには多くの地元民や観光客で賑わっており、街中にはお土産屋さんから飲食店、両替所やATMなども多数見つけられます。
強いて注意するべき点を挙げるなら、街を歩いていると多くの犬や猫に遭遇するくらいでしょうか。
ただし、路上を歩いている犬や猫は人間に慣れている様子で、特に威嚇してきたり、獰猛な気配を感じることはありませんでした。
むしろ、レンガ通りに佇む姿がとても絵になり、その可愛らしい光景に魅了される人の方が多いでしょう。
これからブルガリアに出発する日本人の方には、ぜひ訪れてもらいたい場所です。
4.その他の注意点とは?ブルガリア旅行で気を付けるべき5つのポイント

i. 宗教上のタブー

ブルガリアで主に信仰されている宗教は『ブルガリア正教会』。
正教会とは、イイスス・ハリストス(イエス・キリストのギリシャ語読み)を神として、1世紀に起源を持つ伝統的なキリスト教です。
ブルガリア正教会をはじめ、周辺国にはルーマニア正教会、ギリシャ正教会、ロシア正教会などが存在し、各地域で脈々と伝統が受け継がれ、今日まで成長してきました。
ブルガリア正教会には特に戒律などはなく、基本的には自由な宗教です。
かつては子どもの頭には神聖な霊が宿るとして、触らないようにしていた習慣もありましたが、最近ではあまり気にされていないようです。
ただし、教会に入る際にはなるべくノースリーブやショートパンツ、ミニスカートといった肌を露出する服装を避け、ミサ(お祈り)のあいだは妨げにならないよう、なるべく後方で見学するよう心がけましょう。
また、教会内部の写真撮影は禁止されていることが多いため、撮影が許可されていない場所での写真撮影は控えましょう。
ii. 文化におけるマナー

ブルガリア人は、総じて民族としての高いプライドを持っていると言われています。
喧嘩などではナイフなどの凶器を持ち出す例も見られるため、不用意な言動には注意しておきましょう。
また、ブルガリアでは肯定・否定の首の振り方が日本人とは異なり、「Yes」では首を横に振り、「No」は縦に振ります。
はじめは混乱することがあるかと思いますが、覚えておけば無用な誤解を生まずに済みます。
そのほか、ブルガリア人の交通マナーは劣悪と言われていて、年間の交通事故件数はEU加盟国内でも3本の指に入ります。
日本と比べると、人口当たりの交通事故による死者数は3倍にのぼり、交通事故の主な原因は速度超過や追い越し違反、飲酒運転、信号無視などが挙げられます。
道路を渡る際には青信号であっても十分に注意し、必ず左右を見渡して車が来ていないことを確認してから渡るように心がけましょう。
iii. 病気や感染症

先にも紹介したとおり、ブルガリアは水や食品の衛生状態が良好とは言えません。
ウイルスに汚染された水や食べ物を飲食する際に感染するA型肝炎が年間を通して発生しているため、生水や生ものには特に注意を払い、火のしっかり通った食事を基本とするように。
また、夏から秋にかけてはダニに咬まれることで感染するライム病が発生します。
森や草原へ出かける際には、長袖・長ズボンの着用を心がけ、事前に虫よけスプレーなどで対策しておくといいでしょう。
さらに、ブルガリアでは毎年動物に咬まれることで感染する狂犬病による死者も出ており、狂犬病が発症した際の死亡率はほぼ100%と言われています。
路上で犬や猫を見かけることがありますが、むやみに近づいたりエサを与えたりせず、噛まれた場合は即座に医療機関にかかり、ワクチンを打ってもらってください。
ちなみに、ブルガリアではポルノショップが合法的に認められており、売買春防止法などは制定されていません。
ただし、保健省によると、国内で若者を中心にエイズによる死亡例が毎年報告されています。
いかがわしい店には現地のマフィアが関わっている場合もあるため、この手の店にはなるべく近づかないことをオススメします。
iv. チップ制度はあるか?

ブルガリアにはチップの習慣がないため、どのようなサービスに対しても基本的にチップを支払う必要はありません。
ただし、良いサービスを受けたと感じたときや、感謝の気持ちを伝えたいときには少額のチップを渡すと喜ばれるでしょう。
レストランなどでは料金の10%程度を、タクシー運転手にはお釣りを置いてくるなどするとスマートです。
v. どんな服装がオススメ?

ブルガリアの首都ソフィアは北海道の札幌と同じくらいの緯度に位置するため、夏場は20℃前後の心地よい気候に、冬場は氷点下を下回る厳しい寒さになります。
ただし、ブルガリアは地域によっても気温差があり、冬に-20℃、夏に40℃前後にのぼる地域もあるため、事前に目的地の気候を調べて、気候に見合った服装を準備するといいでしょう。
また、どの季節であっても1日の中で寒暖差が大きい特徴があるので、重ね着などで体温調整のしやすい服装をしておくと便利です。
夏季には日差しが強くなるため、サングラスや帽子も準備しておきましょう。
5.現地の日本国大使館の連絡先をメモしておこう

パスポートを紛失したときには再発行もしてくれるので、万が一のことがあった際に連絡が取れるように現地大使館の住所や連絡先は必ずメモしておこうっ
在ブルガリア日本国大使館(ソフィア)
住所 | 14 Lyulyakova Gradina Str., 1113 Sofia, Bulgaria |
電話 | 国内から:(市外局番02)971-2708 |
国外から:(国番号359)-2-971-2708 | |
領事部:consul.jpn-emb@sf.mofa.go.jp ※パスポート、ビザ、邦人保護等 |
|
FAX | 国内から:(市外局番02)971-1095 |
国外から:(国番号359)-2-971-1095 | |
開館時間 | 月曜日~金曜日 8:30~12:30/13:30~17:15 |
情報は最強の防犯対策!しっかり準備して快適なブルガリア旅行を

今回紹介した治安情報はミーちゃんのブルガリア旅行の参考になりそうかな?

今まで治安っていっても、何を調べたらいいのか漠然としていたんだけど、旅行者には旅行者の調べるべき現地情報があったんだね!
ブルガリアでの観光中は持ち物やお金の管理には十分に注意しておきますっ

海外では日本の常識はほとんど通用しないから、情報こそが現地で自分の身を守る最高の防犯対策になるんだ!
ここで得た情報をしっかり参考にして、快適なブルガリア旅行に出かけてきてねっ!
というわけで、今回はブルガリアへ旅行する前に必ず知っておいてほしい治安情報や防犯対策について紹介しました。
ブルガリアに限らず、ここで紹介した5つの治安情報はどこの国へ行く際にもぜひ調べておいてほしいこと。
正しい情報をしっかりと掴んで、最高の海外旅行を楽しんできてくださいね!
海外旅行保険の準備、できてますか?海外では日本よりも遥かに医療費が高額なので、海外保険への加入は必須です。
しかし、僕も含めて、海外好きのほとんどの人は海外保険付きのクレジットカードだけで済ませてます。海外で必要な補償は、ほとんどカードだけでまかなえてしまうんです。
以下では、年会費がかからず補償額の充実したカードを厳選しています。カードを持ってるだけで90日間の保険が自動的に適用されるので、手間が省けて便利です。
サクッと申し込みを済ませて海外保険の準備を終わらせちゃいましょうっ

★ 年会費 | 無料 | ||
★ 保険の条件 | 自動付帯 |
エポスカードは疑いなしに年会費無料カードの中でトップクラスの補償額が付帯。カードを持ってるだけで現地で90日間の保険が有効になります。
即日発行&受取にも対応していて、土日・祝日でも近くのエポスカードセンターで受取OK。カードブランドは世界シェアNo.1のVisaだから、海外での使い勝手も抜群です。
★ 海外保険の内容 / 補償金額 | |||
➀ 疾病治療費用 | 270万円 | ||
② 傷害治療費用 | 200万円 | ||
③ 携行品損害 | 20万円 | ||
④ 救援者費用 | 100万円 | ||
⑤ 賠償責任 | 2,000万円 | ||
⑥ 傷害死亡/後遺障害 | 500万円 |

★ 年会費 | 無料 | ||
★ 保険の条件 | 自動付帯 |
横浜インビテーションカードは自動付帯の海外保険だけでなく、最高1,000万円の国内旅行保険付きとお得。さらに、カードで購入したものは盗難・破損しても、年間100万円(自己負担3,000円)まで補償されます。
海外ではカードの不正利用なども怖いですが、ネットあんしんサービス付帯で不正利用による損害も補償。世界シェアNo.2のマスターカード発行なところも魅力の1つです。
★ 海外保険の内容 / 補償金額 | |||
➀ 疾病治療費用 | 200万円 | ||
② 傷害治療費用 | 200万円 | ||
③ 携行品損害 | 20万円 | ||
④ 救援者費用 | 200万円 | ||
⑤ 賠償責任 | 2,000万円 | ||
⑥ 傷害死亡/後遺障害 | 2,000万円 |

★ 年会費 | 26歳まで無料 (以降3,000円/年) |
||
★ 保険の条件 | 自動付帯 |
自動付帯でゴールドカード並みの補償額が付いたセゾンブルー・アメリカン・エキスプレス・カードは、学生には嬉しい26歳まで年会費無料。
さらに、世界51都市で使える海外アシスタンスデスクが利用でき、海外初心者でも安心。空港で手荷物を1つ自宅まで無料で届けてくれるサービスは会員なら何回でも利用OKです。
★ 海外保険の内容 / 補償金額 | |||
➀ 疾病治療費用 | 300万円 | ||
② 傷害治療費用 | 300万円 | ||
③ 携行品損害 | 30万円 | ||
④ 救援者費用 | 200万円 | ||
⑤ 賠償責任 | 3,000万円 | ||
⑥ 傷害死亡/後遺障害 | 3,000万円 |

旅行への出発前にぜひチェックしてみてねっ
ねこまるくんは、ブルガリアの治安をどんなふうに感じた?