アンコールワットをはじめ、数々の遺跡群や独自の歴史背景を持つバックパッカーに人気の国、カンボジア。
しかし、まだまだ発展途上国に位置づけられている国なので、治安が心配な方も多いのではないでしょうか?
バックパッカーには外せない国だよね!
現地の治安は本当に大丈夫なのかな?
ただし、僕が初めてバックパッカーでカンボジアを訪れたときには、恥ずかしながら「いかさま賭博詐欺」という犯罪に巻き込まれかけたんだ・・・
この犯罪はカンボジアを含む、東南アジア各所で多発している有名な犯罪なんだけど、そのときの僕はまだ経験が浅くて油断していて…(泣)
今回は、こうしたカンボジアで多発している犯罪や、旅行中に必ず注意しておきたいポイントを詳しく紹介していくよっ
というわけで、これからカンボジアへ旅行に行かれる方はぜひ本記事の内容を参考にしてくださいね!
カンボジアってどんな国?まずは治安の最新動向をチェックしておこう
★ 基本情報 | |
首都 | プノンペン |
言語 | カンボジア語(クメール語) |
通貨 | リエル ※1000リエル ≒ 5円 (USドルも利用可能であり、使用頻度も高い) |
民族 | クメール人(90%)、その他 |
宗教 | 仏教(一部少数民族はイスラム教) |
日本との時差 | -2時間 |
そのせいで、カンボジアに対して危険なイメージをもつ人も多いでしょう。
しかし2019年9月27日現在における治安は、昔とは比べものにならないほどに落ち着いています。
上記から読み取れるように、カンボジア全域の治安は外務省より「危険レベル1(十分に注意してください)」に指定されています。
これは、一般的な発展途上国であるベトナムやフィリピンなどと同等の水準です。
日本よりも犯罪発生率の点で治安は安定していないものの、いわゆる“殺人の頻発する国”に比べれば安全であることはたしかです。
また、プノンペンをはじめとした都市開発により、高層ビルやショッピングモール、カフェが続々と建設されたほか、富裕層の娯楽場所として知られるカジノもあります。
その中には、日本人観光客の姿も度々目撃されており、カンボジアは、今やすっかり東南アジアの人気旅行先として様変わりしているのです。
カンボジアの気候は常時、20度以上であることから、主食は加熱調理されたカレーやクメール料理が主流です。
ただし、ローカルでは、中華料理やフランス料理にありつけることも。
そんなカンボジアですが、2019年の日本人旅行者の犯罪被害認知件数は総計114件※となっており、報告されていない被害も含めると相当数にのぼると考えられます。
※うち、多い順にひったくりが67件、スリ・置き引きが8件、いかさま賭博詐欺が5件、強盗が4件となっています。
渡航前の下調べは入念にしておいて損はないでしょう。
1.本当に安全?旅行者が初めにチェックしておきたい4つの項目
旅行者が最低限知っておきたい内容は次の4つです!
➀ ATMは安全に使える?
短期間の滞在なら現金を持ち歩くのも1つの方法ですが、渡航期間が長い人の場合、お札を何枚も携帯するのは気が引けますよね。
代わりに、必要最低限の現金を携行し、その都度、ATMで引き出したほうが手数料も安く済みます。
ここで注意しておきたいのが、カンボジアのATMの安全性です。
発展途上国への渡航で最も心配なのは、治安面。
2016年8月には、プノンペンのATM利用者が強盗に発砲された事件が発生しています。
このような事件が発生したにもかかわらず、セキュリティ対策として警備員が雇用される見込みはなく、依然としてATM利用にあたっての安全性は確立されていない状況です。
近代化の進むカンボジアにも貧困層はいるので、日本のように何の危険性もなく現金を引き出せるとは限りません。
特に注意すべきは、ATM機に挿入したカード情報が盗まれ不正利用される『スキミング被害』と、背後からの強盗被害です。
土地勘のない他国からの旅行者は、犯罪組織集団にとって格好の標的であるため、カンボジアのATMを利用する際は“スキミング装置がないか”、“周囲に隠しカメラがないか”を確認しましょう。
近年に入り、地方都市でも24時間体制でATMが稼働するようになりました。
旅行者を含めた民間人にとって便利になった反面、物騒な事件が後を絶ちません。
カンボジアのATMを利用する際は、人目につかない深夜帯から早朝ではなく、日中の賑わっている時間にしましょう。
② タクシーの利用は安全?
海外旅行をするにあたって、みなさんが情報集めに困るのは移動手段ではないでしょうか。
言語は通じず、相場料金もわからないとあっては、なにかとトラブルに見舞われやすくなります。
カンボジアの主な移動手段といえば、トゥクトゥク・タクシー・バイクの3種類です。
市内観光、中長距離の移動、旅のスリリングな思い出作り、と目的に合わせて上手に利用したいものです。
○ 短距離移動ならトゥクトゥク
市内観光を兼ねて短距離を移動するのであれば、トゥクトゥクの利用がおすすめです。
トゥクトゥクとは、東南アジア地域で普及しているオート3輪車の名前。
タクシーのように窓やドアは設置されておらず、転落防止のための簡易格子が設置されているだけなので、安全性は保証されません。
ただ小回りが利くので、4輪自動車が入れないような細道も通れるメリットがあります。
プノンペンやシェルリアップ周辺にはトゥクトゥクが何台も並んでいることが多く、市街地で最も確保しやすい移動手段といえるでしょう。
難点としては、料金表や時刻表がないこと。
旅行者は、ぼったくり被害や盗難事件に巻き込まれる危険性があります。
トゥクトゥク1台あたりの相場料金・トラブル回避の対策については、下記のとおり。
《トゥクトゥクの相場料金》
1km~5km…1ドル~5ドル(5分~15分)
※ほとんどは乗車前に交渉によって料金を決定します
- 相場料金以上の金額を提示されたら乗車を断る
- 1ドル札とリエルの小額紙幣は必須
(「釣り銭がない」と言って逃げるドライバーが多いため) - ホテルやツアー会社が手配した乗り物以外は利用しない
○ 中長距離移動ならタクシー
郊外の観光スポット巡りなど、中長距離移動にはタクシーが最適です。
安全面が確保されるほか、冷暖房も配備されているので乗り心地もそれなりに良いです。
料金は基本的に交渉性となっており、観光用に丸1日タクシーを利用する場合は、およそ50ドル前後を用意しておくといいでしょう。
市内をタクシーで移動するなら、1~2ドルあれば目的地まで連れていってもらえることが多いですね。
ただし、街中を流しで走っているタクシーへの乗車はおすすめしません。
トゥクトゥク同様、ぼったくられる危険性があります。
タクシーを利用する際にはホテルのスタッフにお願いしてチャーターするのが一般的です。
○ バイク(モトドップ)はカンボジア旅行初心者にはおすすめしない
カンボジアでは、街中をバイクが四方八方を行き交っているのが当たり前ですが、その中には旅行者の乗車を待つドライバーもいます。
相場料金は1ドル~3ドル程度と割安ですが、金品の盗難被害やレイプ事件も報告に上がっているため、海外旅行が初めての人は乗らないほうが身のため。
現地に慣れてきたら、経験として使ってみるのもいいかもしれないね!
③ 飲み物(水道水)や食べ物の衛生状態は大丈夫?
カンボジアの水道を整備したのは日本の企業と言われています。
ただし、旅行者が蛇口から水を飲むと腹痛を起こすことが多いので、スーパーやコンビニでミネラルウォーターを調達しておきましょう。
飲み物への対策はこれで十分ですが、問題は食べ物…。
発展途上国の飲食店の衛生状態には良くないイメージがつきものですが、その通りです。
特に危険なのは、カンボジアの屋台で出される“生野菜”。
食あたりや寄生虫による感染症の危険を避けるためにも、加熱調理されたものだけを食べること、店の中が清掃されていることを基準に食事を摂りましょう。
頼んだ料理を汚れた皿に盛りつけるようなレストランでは、絶対に食事しないことです。
このように、カンボジアの飲み物や食べ物の衛生状態は決して良いとは言えません。
体調不良を起こした時のために下痢止めや胃腸薬を持参しておくと良いでしょう。
プノンペンやシェムリアップ以外に外国人向けのクリニックはなく、基本は英語での意思疎通もとれません。
そのため、飲みなれた日本製の薬を備えておけば心強いはずです。
また、肌の弱い旅行者は日本で処方されているステロイド薬などを携帯しておきましょう。
衛生状態のよくない飲食物を口に含む、もしくはシャワーなどで皮膚に付着した場合、アレルギー反応が出ることもあります。
市内の病院を受診しても日本の最先端医療のような技術はないので、自分自身でケアするのが理想的です。
- 水道水は飲まない
- 生ものは食べない
- 飲食店を利用する時は衛生管理の具合を事前にチェック
- 食器類は除菌シートなどで拭いてから使用
- 料理や氷などに水道水を使用しているレストランには入らない
- 下痢止め・胃腸薬を持参
- 肌の弱い人は(ステロイドなどの)常備薬を携行
④ 夜出歩いても平気?
カンボジア観光の夜の醍醐味といえば、プノンペンのナイトマーケットですよね。
中心街周辺には、おしゃれなバーが建ち並び、女性にとって魅力的な飲食店が豊富。
夜出歩いても平気な場合がほとんどですが、裏道や人気のない場所は避けるべきです。
暗がりでドラッグの誘いを受けたり、荷物のひったくりなどの軽犯罪に巻き込まれた人もいますので、人通りの多く活気づいた場所を選んで散策するのが賢明です。
ただし、賑わっているところでもスリには十分気をつけましょう。
また、夜道をトゥクトゥクやタクシーなどで移動する場合は、交通事故によるケガにも注意する必要があります。
カンボジアは日本と違って道路整備がなされていないので、安全運転に気を遣うドライバーは少ないのです。
市内を流しで走行している乗り物の利用は控え、ホテルやツアー会社に手配してもらい、安全対策をすることが大切といえますね。
いずれにせよ、男女ともに夜道や暗がりの1人歩きはおすすめしません。
日本人というだけで、現地住民からすれば“お金持ち”に見えるため、旅慣れていない人は複数人で行動するのが望ましいです。
トラブルに巻き込まれそうになったとき、仲間が警察に連絡できるような状況にしておくことがポイント。
- 人目につかない場所の散策は避ける
- 移動手段はホテルかツアー会社に手配してもらう
- 男女問わず1人歩きはしない
- 賑わう場所でのスリ・ひったくりに注意
- ドラッグの誘いには絶対乗らないこと
- 交通事故に注意
2.どの地域が危険?各都市での多発犯罪や危険スポットをチェックしておこう
基本的には、スリやひったくりといった軽犯罪などに気をつけておけば、渡航に問題はないとされているんですね。
ただし、これは“100パーセント安全”と保証するものではないので、訪問予定の都市で注意されていることにしっかり目を通しておく必要があります。
そこで、ここでは日本人旅行者の割合が多いプノンペンとシェムリアップの治安状況についてお伝えしていきますっ!
首都プノンペンの治安
「東洋のパリ」という異名をもつ首都・プノンペンは、約150万人(2012年)もの人々が暮らすカンボジアの首都です。
ポルポト政権時代に使われた処刑場が有名であり、何かとネガティブなイメージをもつ人も多いのですが、その実は、毎年のように観光客で賑わう活気のある都市。
日本からプノンペンまでの直行便も利用できるようになったことから、旅行者数は増加傾向にあります。
また、日本人旅行者向けのホテルやショッピングモールなどの施設も徐々に整備され始めているのが特徴です。
とはいえ、安全対策を忘れて観光気分に浸っていると、思わぬトラブルに巻き込まれます。
昼夜を問わず、プノンペンでの金品の強奪事件は後を絶ちませんので、財布やスマホといった貴重品の管理は徹底しましょう。
○ プノンペンで多発している犯罪~実例も紹介~
- ひったくり
外務省によれば、日中に徒歩で散策していた旅行者が、ナイフで切りつけられた末に金品を盗まれたという事件が報告されています。
また、バイクタクシーで移動中の旅行者が、銃器で脅迫された金品の引き渡しを余儀なくされたというトラブル事例も紹介されていました。
時間帯や場所を問わず周囲への警戒をゆるめないことが大事です。
加えて、相手が銃器や刃物などの凶器を所持している場合、重傷を負う危険性がありますので、十分に注意しなければなりません。
- スリ
金品の盗難を目的とした犯罪のうち、ひったくりに次いで多発する犯罪は“スリ”。
人混みができやすい観光スポットはもちろん、カフェやバーなどでも財布を盗まれる被害が相次いでいます。
カンボジア旅行を楽しむことは大切ですが、それと同じくらいスリにも気をつけましょう。
特にアルコールを飲み過ぎる癖のある人は、酔っぱらっている隙に貴重品を盗まれる可能性がありますので要注意ですよ。
○ プノンペンで犯罪に巻き込まれないための安全対策
- 常に周囲を警戒する
犯罪被害に遭う旅行者の多くは日本人、または在留邦人である場合が多いため、時間や場所を問わず周囲への警戒を怠らないことが重要です。
- 荷物は持たないのがベスト
大荷物での観光は避け、できるだけバッグなどを持たずに身軽でいましょう。
どうしても鞄を持たなければならない場合は、“たすき掛け”にしておくのが一番です。
ただし、それでも金品を強奪された旅行者もいます。
メインのバッグとは別にウエストポーチを携行し、財布の中身を分けて入れておくのもおすすめです。
また、ウエストポーチは洋服で隠しておきましょう。
どうやってもひったくれないように前準備を整えるのがポイントです。
- 移動手段の利用は尾行に注意
トゥクトゥクやバイク(モトドップ)に乗って移動する際は、四方を警戒し、尾行してくる不審人物がいないかどうかもチェックしてください。
万が一、怪しい者を見つけた場合は、ドライバーに大通り沿いを走るように伝えましょう。
警備員が近くにいる場合は、大声で助けを求めるのも有効です。
○ プノンペン周辺の犯罪多発スポット
日本人旅行者を含め、多くの観光客で賑わうリバーサイド。
実は、犯罪者たちが狙うのは、こうした外国人の集う場所なんです。
リバーサイドは利用者の多い場所であり、アルコール類を提供しているスポット。
気を抜いてお酒を飲んでいると財布の盗難被害に遭いますよ。
また、高級住宅街のトゥールコック地区でも犯罪被害が多発しています。
プノンペンを訪れた旅行者の中には、この地で貴重品すべてを強奪された人もいます。
“お金の集まるところに犯罪者もいる”と理解し、近づかないようにしましょう。
自分は犯罪に遭わないなんてタカを括らず、警戒を忘れないようにね!
シェムリアップの治安(アンコールワットなど)
700種類もの遺跡が集結するアンコールワットで有名なシェムリアップ。
ここには世界中から外国人観光客が訪れるため、プノンペンよりもセキュリティが整備されています。
アンコールワットのツアー帰りには、オールドマーケットやバーストリートに寄る旅行者も多く、周辺には常にトゥクトゥク、バイク、タクシーが停まっています。
こうした街並みの中で懸念すべき治安問題は5つ。
貴重品の盗難、乗り物のドライバーによるぼったくり、スリや置き引き、女性や子どもによる物乞い・物売り、そしていかさま賭博詐欺です。
プノンペンのような銃器を使用した犯罪は起こりにくいものの、金銭目当ての軽犯罪は日常茶飯事です。
○ シェムリアップで多発している犯罪~実例も紹介~
- 貴重品の盗難
プノンペンと同様、シェムリアップでも、外国人観光客を狙った貴重品の盗難事件は絶えません。
厳密にいえば、観光名所であるアンコールワットがある分、被害総数はシェムリアップのほうが多いでしょう。
アンコールワット周辺での盗難に限らず、1,000軒以上の商店が集結するオールドマーケットでも財布の盗難被害が相次いでいます。
なんでも、買い物をするときに財布を出した瞬間が最も狙われやすいのだとか。
観光客の多い地域ならではの軽犯罪に注意しましょう。
- ぼったくり
シェムリアップ内にある文化遺産を巡る際は、移動手段の手配に注意が必要です。
観光名所なだけに、トゥクトゥクやタクシードライバーは平気でぼったくりを企みます。
実際に、相場が2~3ドルの距離でも、5ドルを要求してきたという話はごまんとあります。
こうしたぼったくり被害を防止するためにオススメなのが、料金交渉の際に「今~ドルしかお金を持ってないけど、この料金で目的地まで行けますか?」と聞くことです。
事前にお金をこれ以上持っていないことを示せば、ドライバーも必要以上にお金を引き出せないことを理解します。
そのほか、トンレサップ湖方面への観光を検討中の場合は、小船でのぼったくり被害も発生しているため注意が必要です。
なかには、「チャリティー」という名目で高額な料金請求をする悪徳ガイドもいるようです。
- スリ・置き引き
海外の発展途上国なら、どこでも警戒する必要があるのはスリと置き引き。
ジーンズの後ろポケットに財布を差し込んでいたり、休憩先のカフェでスマホなどの貴重品を置きっぱなしにしていませんか?
スリや置き引きの常習犯からすれば、こうした行動は“盗んでいいですよ”と公言しているようなもの。
少しの油断が大損害を招くので、自分の持ち物は肌身離さず手元にしまっておきましょう。
- 物乞い・物売り
観光名所のシェムリアップならではのトラブルといえば、物乞い・物売りですね。
主に、女性や子どもが中心となって旅行者に声をかけてくるパターン。
「赤ちゃんに何か食べるものをくれ」「病気の家族の医療費を工面してほしい」などと情に訴えてきますが、大抵の場合は嘘。
物乞いに来る子供やお年寄り。お金をあげる前によく考えて…
オールドマーケット周辺は常に観光客で賑わっており、そこでは物乞いの子供やお年寄りがよく見かけられます。よく聞くのは10歳前後くらいの子供が赤ちゃんを抱えて粉ミルクの缶をこの子に買い与えてくれ…というものです。実態は、同情した観光客が買う20ドルから30ドルのその粉ミルクは赤ちゃんに与えられることはなく、転売し現金化されるのだとか。子供と組んでいるコンビニなどもあるそうです。小さな子に訴えられれば、小銭だけでもと分けたくなる気持ちもあるかもしれませんが、彼らのためにはなりません。
- いかさま賭博詐欺
旅先で「日本人ですか?」と声をかけてくる現地人に遭遇しても、応答しないでください。
なぜなら、それはいかさま賭博を仕掛ける詐欺集団の1人である可能性が高いからです。
犯人はマレーシア人やシンガポール人、インドネシア人などを名乗る場合が多く、必ず『日本人であること』を確認してきます。
そのうえで何かと理由をつけて自宅へ招待し、家庭料理などを振舞って親切を装いつつ、いかさまなギャンブルに参加させて多額の現金を騙し取るんです。
カンボジアでは毎年いかさま賭博詐欺の被害が報告されており、被害に遭った人のほとんどが男性旅行者です。
いくら親切そうな現地人に見えても、知らない人にはついていかないことを徹底することが重要です。
《いかさま賭博詐欺の実情》
いまだ発生件数は減らず、邦人旅行者のみをターゲットにしている節が見受けられます。いかさま賭博詐欺はたくみにストーリーを作り、相手を信じ込ませるところが巧妙であり、被害者の中には現金を預け、連絡がとれない段階となっても詐欺に気づかない方もいます。
僕は犯人の自宅まであがって、賭け事が始まったタイミングで「帰してくれ」って伝えたら、無事に帰してくれました。
でも、普通は家まであがっちゃったらタダでは済まないよね…
現地の人は見ず知らずの外国人を家にあげるようなことは普通しません。知らない人に声をかけられてもしっかり断ろう!
○ シェムリアップで犯罪に巻き込まれないための安全対策
盗難、スリ、置き引きに関する注意点はまず“貴重品を肌身離さず持ち歩く”こと。
また、現地日本国大使館によると、スリはアンコールワット遺跡群周辺を観光しているときに、東アジア系観光客の集団とすれ違った際に財布を失うケースが多く報告されているようです。
海外に来ているという意識を忘れず、観光スポットなどでは特にバッグを前に持つなど、気を引き締めて観光を楽しみましょう。
ぼったくりに関しても先にお伝えしたとおり、相場料金を確認して信頼できる人に手配してもらったタクシー以外は乗らないことです。
物乞い・物売りや、いかさま賭博詐欺については、“無視を決め込むこと”が大切です。
1度でも話を聞く隙を与えてしまうと、これ見よがしに貴重品を狙われます。
断固として相手にしない態度で、その場をすぐに立ち去りましょう。
3.その他の注意点とは?カンボジア旅行で気を付けるべき5つのポイント
i. 宗教上のタブー
カンボジアでは宗教の自由が認められていますが、国民のおよそ9割が上座部仏教を信仰しているといわれています。
女性は極度に肌の露出の多い服装を避けるほか、僧侶に触れないといった規則を守りましょう。
お寺に入るときに靴を脱ぐことや、帽子などの被りものを外すことも忘れないでください。
また、初対面のカンボジア人に政治(特にポルポト政権時代)の話はしないでください。
根が深く暗い歴史の話題は、国民にとって心の傷となっている可能性が高いからです。
興味本位で聞き出そうとすれば、相手の怒りを買ってトラブルに発展しかねません。
ii. 文化におけるマナー
可愛らしい子どもの頭を撫でたり、親しみを込めて小突いたりしていませんか?
カンボジアの国民にとって、人の頭は精霊の宿る神聖な部分とされていますので、むやみに触れないように注意しましょう。
眠っている人の頭上を跨ぐことや、頭のあるほうを歩くこともタブーです。
反対に、足の裏は穢れの多い部位とされています。
カンボジア人に自分の足の裏を向けたり、方向を示したりしないように気をつけましょう。
そのほか、食事マナーに関してもある程度決まりがあります。
クチャクチャと音を立てて咀嚼したり、スプーンを使わず皿に直接口を付けるのもタブー。
一般的なルールに関していえば、時間厳守を徹底することも大切です。
手配した車の待ち合わせに遅れない、ツアーの集合時間を守るといったマナーは、社会人としても当たり前なので大切にしましょう。
人を見下すような言動を取ることも好ましくありません。
カンボジアの国民は自尊心が高く、生き方や価値観を馬鹿にされると人が変わったように激昂するという説もあります。
観光客であっても、このあたりのマナーがわかっていないと反感を買うことになるので、最低限の知識はもっておきたいもの。
iii. 病気や感染症
カンボジアの衛生状態は日本に比べてかなり悪いため、病気や感染症にかかる患者が多く、細菌などは常に蔓延しています。
現地での飲食、観光には十分に注意する必要があるほか、渡航前の対策は必須です。
○ カンボジア渡航で懸念される病気や感染症
- 急性胃腸炎、寄生虫
現地の水や食品に含まれる細菌が体内に侵入することから感染する人が多く、嘔吐・下痢・血便などが数日間にわたって続きます。
免疫力の低い人は、飲食店選びに注意が必要です。
- デング熱
デングウイルスをもつ蚊に刺されることで発症する病気で、東南アジアを中心に流行しています。
外出時には長袖・長ズボンを心がけ、虫よけスプレーなどで対策しておくことをオススメします。
発祥した場合は特効薬がないため、安静・解熱薬の投与といった対症療法がメインとなります。
早期に輸血が必要な場合があるので、発熱時にはすぐに医療機関を受診しましょう。
- その他の病気や感染症
・HIV/AIDS
・腸チフス
・A型・B型肝炎
・破傷風
・狂犬病
・鳥インフルエンザ(H5N1)
免疫不全による病気以外にも、水や食品の衛生状態が劣悪であることから発症する感染症、野犬に噛まれることによる感染症など、注意すべきものは多数あります。
カンボジアで発症し得る病気は、どれもが完璧に予防・対策できるものではありませんが、自分の身は自分で守るという意識は必要です。
HIV/AIDS患者とは粘膜接触しないこと、血液に素手で触れないことを徹底しましょう。
また、各種肝炎、鳥インフルエンザの原因は水・食品にありますので、ガイドブックに記載されている店を選ぶ、客の多い店を選ぶなどして、飲食店選びにこだわりましょう。
問題は、発症すればほぼ100%死に至る病気『狂犬病』です。
カンボジアの街には放し飼いの犬が多く、野犬も混在するため、絶対に近づいてはいけません。
万が一、手足を少しでも噛まれた場合は、医療機関で早期に治療を受ける必要があります。
観光中の熱中症対策も忘れないでください。
猛暑の続くなか、遺跡巡りをして脱水症状を起こした旅行者は少なくありません。
常備薬やミネラルウォーターは事前準備しておき、健康被害の出ないように対策することが大事です。
iv. チップ制度はあるか?
カンボジアでは、基本的にチップを渡す制度や習慣はありません。
トゥクトゥクやタクシーのドライバーには、事前に決めた料金のみを支払えばOKです。
ただし、心付けとしてお世話になったツアーガイドやホテルマンにチップを渡す旅行者もいます。
相場金額は、1名の利用につき1ドル程度でしょう。
チップの予算は人それぞれ違いますので、無理をしてまで渡す必要はありません。
中にはサービスするごとに追加料金を要求してくるような現地人もいますが、支払う義務はないので断っても問題ないのです。
あるいは、本当に良いサービスを提供してくれた人だけに、感謝の気持ちとしてチップを持たせてあげるのがおすすめです。
その際は、1対1になったタイミングでチップを渡すようにしましょう。
複数人のいる場で金銭のやりとりを交わすと、トラブルになりかねませんのでご注意を。
v. どんな服装がオススメ?
年間を通して20度以上の気温が続くカンボジアでは、紫外線対策が必須。
半袖・半ズボンで観光をするなら、日焼け止めクリームやサングラスは持参しましょう。
3月~4月にかけてカンボジアに渡航する人は、羽織ものを用意しておくと良いですよ。
女性の場合、肌の露出を極力避けてください。
カンボジアではレイプ事件が発生しているため、胸元の大きく開いたドレスなどはNG。
犯罪者の標的にならないよう、服装選びは慎重に行うべきです。
また、道路の整備されていないカンボジアで、ヒールの高い靴を履くのはやめましょう。
トゥクトゥクに乗る際に交通事故の原因になるほか、不審者に目をつけられたときに逃げ遅れる危険性もあります。
カンボジアの遺跡を巡る予定の人は、2016年8月から服装規制が入ったので要チェック。
ひざ上丈のパンツ・スカート、ノースリーブでは入場できませんので、羽織ものや長ズボンを持っていくことも忘れないでくださいね。
4.カンボジアは盗難犯罪が多くて医療費も高め。海外旅行保険には必ず加入しておこう
さて、ここまで紹介したとおり、カンボジアではひったくりやスリといった盗難犯罪がごく身近にひそんでいることをお分かりいただけたと思います。
また、盗難被害のほかにも、アジア地域全体で見れば、日本人旅行者の遭うトラブルの大半は「医療事故」だと言われているんです。
ジェイアイ傷害火災保険の調査によると、アジア圏で利用された海外旅行保険のうち73.2%は『治療・救援費用』であることが分かっています。
※「治療・救援費用」に続いて、「携行品損害」が16.5%、「旅行事故緊急費用」が8.8%。
カンボジアの医療費はアジア地域のなかでも高めとなっていて、盲腸手術を受けた場合の治療費は総額で約75万円にのぼります。
さらに、カンボジアの医療レベルは決して高くないため、国内の治療で対応できない場合はバンコクやシンガポールの病院へ搬送されることとなり、上記の治療費に加えて数百万円が加算されることになります。
そのため、カンボジア旅行へ出発する前には必ず海外旅行保険に加入しておくことをオススメします。
また、もしバラ掛けで加入する場合にも、医療事故のための『治療補償』、盗難被害のための『携行品損害』は必ず補償してもらうようにしましょう。
例えば、僕がいつも使っている『エポスカード』は年会費無料だけど、カードを持っているだけで90日間、現地で以下のような補償が得られるんだっ
★ エポスカードの海外旅行保険の内容
★ 海外保険の内容 / 補償金額 | |||
➀ 疾病治療費用 | 270万円 | ||
② 傷害治療費用 | 200万円 | ||
③ 携行品損害 | 20万円 | ||
④ 救援者費用 | 100万円 | ||
⑤ 賠償責任 | 2,000万円 | ||
⑥ 傷害死亡/後遺障害 | 500万円 | ||
★ カードの特徴 | |||
◎ 即日発行&受取 可能 | ○ Visa のみ | ||
◎ キャッシュレス診療対応 | ▲ 家族特約なし |
そんなときは、高額請求の怖い「治療補償」だけを一般保険のバラ掛けで追加してあげれば、普通に一般の海外保険へ加入した場合と比べて数万円も節約することができるんだ!
僕はいつも、医療費の高い国へ出かけるときにはエポスカードの保険に加えて、損保ジャパンの『新・海外旅行保険 off!(オフ)』の「オーダーメイドプラン」で『治療補償』だけをプラスしてあげてるよ。
詳しい方法は「クレジットカード付帯の海外旅行保険!厳選おすすめ&比較表2019年」を参考にしてみてねっ!
5.現地の日本国大使館の連絡先をメモしておこう
パスポートを紛失したときには再発行もしてくれるので、現地大使館の住所や連絡先は必ずメモしておこうっ
在カンボジア日本国大使館(プノンペン)
住所 | No.194 Moha Vithei Preah Norodom, Sangkat Tonle Bassac Khan Chamkarmom, Phnom Penh, Cambodia |
電話 | 国内から:(市外局番023)-217-161~4 |
国外から:(国番号855)-23-217-161~4 | |
領事部:consular.jpn@pp.mofa.go.jp ※パスポート、ビザ、邦人保護等 |
|
FAX | 国内から:(市外局番023)-216-162 |
国外から:(国番号855)-23-216-162 | |
開館時間 | 月曜日~金曜日 8:00~12:00、13:30~17:15(休館日を除く) |
在シェムリアップ日本国領事事務所
住所 | Sokha Palace Siem Reap Hotel, Road 60,Phum Trang, Sangkat Slorkram, Siem Reap |
電話 | 国内から:(市外局番063) 963-801~3 |
国外から:(国番号855) 63-963-801~3 | |
consuljp.rep@re.mofa.go.jp | |
FAX | 国内から:(市外局番063) 963-804 |
国外から:(国番号855) 63-963-804 | |
開館時間 | 月曜日~金曜日 8:00~12:00、13:30~17:15(休館日を除く) |
情報は最強の防犯対策!しっかり準備して快適なカンボジア旅行を
今回紹介した治安情報はミーちゃんのカンボジア旅行の参考になりそうかな?
今まで治安っていっても、何を調べたらいいのか漠然としていたんだけど、旅行者には旅行者の調べるべき現地情報があったんだね!
カンボジアでの観光中は持ち物やお金の管理には十分に注意して、万が一のことが起こったときにも身を守れるように海外旅行保険にはきちんと入っておきますっ
海外では日本の常識はほとんど通用しないから、情報こそが現地で自分の身を守る最高の防犯対策になるんだ!
ここで得た情報をしっかり参考にして、快適なカンボジア旅行に出かけてきてねっ!
というわけで、今回はカンボジアへ旅行する前に必ず知っておいてほしい治安情報や防犯対策について紹介しました。
カンボジアに限らず、ここで紹介した5つの治安情報はどこの国へ行く際にもぜひ調べておいてほしいこと。
正しい情報をしっかりと掴んで、最高の海外旅行を楽しんできてくださいね!
それでは、今回はここまでっ
カンボジアなんて日本から飛行機で6時間くらいで行けるらしいよ!
歴史的な遺跡はたくさんあるし、タイやベトナム、ラオスへの旅行のついでに行けるっていうのも魅力的だよねっ