物価が安く親日であり、日本から格安航空会社(LCC)も発着していることから、毎年多くの日本人旅行者が訪れるマレーシア。
財団法人 ロングステイ財団の調査では、2006年から11年連続で『日本人が住みたいと思う国ランキング1位』に輝くという人気ぶりです。
しかし、これからマレーシア旅行を予定している方のなかには、マレーシアの治安って正直どうなの?と思っている人も多いのではないでしょうか。
僕もこれまで色んな国を旅してきましたが、初めて訪れる国はワクワクする反面、治安の良し悪しはいつも気にしていました。
実際、情報収集が不十分だったときには犯罪に巻き込まれかけたことが何度もあります、、、
それくらい、出発前に現地の治安についてしっかり調べておくことが大切なんです。
結論から言うと、これからマレーシアへ旅行する方には、危険から身を守るために知っておくべき重要な情報が5つあります。
そこで、今回は1年間世界を周っていたバックパッカーねこまるの経験から、旅行者が渡航前に必ず知っておきたいマレーシアの治安情報について徹底的にまとめました!
マレーシアってどんな国?まずは治安の最新動向をチェックしておこう
★ 基本情報 | |
首都 | クアラルンプール |
言語 | マレー語(母語)、中国語、タミール語、英語 |
通貨 | マレーシア・リンギット(RM) ※ 1RM ≒ 28円 |
民族 | マレー系(67%)、中国系(25%)、インド系(7%) |
宗教 | イスラム教(連邦の宗教)(61%)、仏教(20%)、儒教・道教(1.0%)、ヒンドゥー教(6.0%)、キリスト教(9.0%)、その他 |
日本との時差 | -1時間 |
イスラム教と言えば『テロ』などの危険なイメージを持っている方も多いと思いますが、それはイスラム世界でも極一部の「過激派」が行うことであり、彼らの大半はテロなど望んでいません。
これからマレーシアへ旅行する方は、彼らの豚肉を食べないといった食に関するタブーや、イスラム暦に沿って毎年1ヵ月間行われるラマダーン(断食)に配慮を忘れなければOKです。
首都のクアラルンプールは近代化が著しく進む街ですが、物価は日本の1/3程度と言われているため、お得にショッピングやグルメを楽しむことができます。
そんなマレーシアですが、2019年現在、外務省の海外安全ホームページにて、一部の地域で危険レベル3『渡航中止勧告』が発出されています。
以下の地域へは渡航しないようにご注意ください。
- タワウを含む、ボルネオ島 サバ州東側(サンダカン,ラハ・ダトゥ,クナ,センポルナ周辺地域)
上記の地域では、身代金目的の外国人誘拐事件や海賊事件、ほかにも様々な武装勢力が活動を行っていることから渡航中止勧告が出されています。
詳しい地域や勧告内容については、本ページ後半の『地域別 治安情報』で紹介していきます。
1.本当に安全?旅行者が初めにチェックしておきたい4つの項目
旅行者が最低限知っておきたい内容は次の4つです!
➀ ATMは安全に使える?
現地ATMでの現金引き出しは為替手数料をもっとも安く抑えることができるため、旅行者が頻繁に利用するサービスの1つと言えるでしょう。
数年前まで、マレーシアではATM利用時やカード決済時にクレジットカードの暗証番号が抜き取られ、不正利用される『スキミング被害』が多く発生していました。
近年ではクレジットカードにICチップが搭載されたことや、警備体制が整ってきたことから、スキミングによる被害は減少傾向にあるようです。
しかし、犯罪の発生件数はゼロではありませんし、2019年5月には某ブロガーさんがマレーシアでスキミング被害に遭ったことを報告しています。
現地のATMを利用する際には、市街にあるATMをなるべく使わず、空港や銀行に設置されているATMを利用するように注意したいところです。
一方、空港や銀行は警備体制がしっかりしていてスキマーの心配もないから、安心してATMを使うことができるねっ!
これにも十分に気を付けたいね!
② タクシーの利用は安全?
海外ではタクシーに関係するトラブルも多く、旅行者がぼったくりに遭うことなんて日常茶飯事です。
それでいて利用頻度の多いサービスでもあるので、タクシーの乗り方や料金の相場は必ず事前に知っておきたいところです。
マレーシアでは、主に次の3ついずれかの方法でタクシーを利用します。
- 路上で流しのタクシーを見つける
- タクシー乗り場(PERHENSIAN TEKSI)から乗る
- 電話やスマホアプリで呼び出す
運賃は日本と比べてとても安価であり、料金体系は「メーター制」と「交渉制」の2パターンに分かれます。
メーター制の場合には、初乗り(最初の2km)が3RM(約100円)。その後は200mごとに0.25RM前後の料金が加算されます。
目安としては、5kmの乗車で約8RM、10kmの乗車で14.25RMほどかかると覚えておけばいいでしょう。
ただし、現地マレーシア日本大使館では、日本人旅行者へ以下のように注意喚起しています。
★ タクシー利用時の事件・トラブルが多発しています
マレーシアのタクシーは、運転が荒く料金トラブルも多い傾向があるほか、運転手が乗客から金品を強奪したり女性客を暴行するなどの事件が頻発するなど、安全面でも問題を抱えています。
このため、最近はUBERなどの「配車アプリ」を利用して、事前に運転手と支払料金を確認した上でタクシーを利用する者が増えており、ホテルや駅などでタクシーを拾う場合でも流しを拾わずに配車アプリで探す方が主流となっています。
したがって、タクシーを利用する際には流しのタクシーを避けてこれら配車アプリを活用し、事件やトラブルを避けることをオススメします。
安全にマレーシアのタクシーを使うためにも、以下の点をしっかり確認しておこう!
- 信頼できるタクシーを利用する
流しのタクシーは極力控え、白タク(自家用車を使用した無許可タクシー)は絶対に利用しないように。また、運転手の方から自分のタクシーに乗るように話しかけてくる場合には十分な警戒が必要です。
ちなみに、正規のタクシーには車体上部に「Teksi」のサインがあります。
- 料金体系(メーター or 交渉)を確認しておく
マレーシアではタクシーのぼったくり被害が多く報告されているようです。タクシーに乗る際にはメーターを使うのか、そうでないならいくらかかるのかを必ず確認してから乗車しましょう。
- なるべくスマホの「配車アプリ」を使う
世界各地で使える配車アプリ『UBER』のほか、マレーシアのタクシー手配アプリ『MyTeksi』は現在地付近にいる優良運転手を自分で手配することができ、現地日本大使館も利用を勧めています。
③ 飲み物(水道水)や食べ物の衛生状態は大丈夫?
続いて、旅行中には避けては通れない飲み水や食事の問題。
マレーシアは年間を通して日中平均気温27~33℃の常夏気候であり、細菌増殖が活発に行われる気温でもあります。
水道水の衛生は比較的保たれているため、歯磨きや洗面などで使うには何の問題もありませんが、直接の飲用は控えたほうがベターです。
レストランや食堂で出される飲み水に関しても、浄水器を通しているか、一度沸騰させているかなどを確認しておいた方がいいでしょう。
食べ物に関しては、十分に加熱調理したものなら安全ですが、冷めないうちに食べて細菌の繁殖を防ぐように注意しましょう。
また、生ものにはサルモネラ菌や寄生虫感染、A型肝炎などの恐れもあるため、加熱調理を基本とした食事にしたいところです。
外務省によると、マレーシアでかかりやすい病気として『急性胃腸炎』が挙げられています。
マレーシアでは水道水をふくめて生水は飲まない、加熱した料理を冷めないうちに食べるといった基本的なことは守ってください。
年中夏なので、食べ物を常温で置いておくと食中毒が起きやすいので注意。また手洗い・うがいも日頃から習慣としておくことが大事です。
④ 夜出歩いても平気?
夜1人で出歩いても大丈夫かどうかは、その国の治安を表すバロメーターとも言われています。
現地大使館によると、マレーシアではここ数年にわたって国内の犯罪件数が減少を続けているのに関わらず、住民の体感治安は悪化しているとのこと。
スリやひったくりといった金品を狙った軽犯罪に関しては前年と比べて増加しており、観光客はそのターゲットになりやすい傾向があります。
また、首都のクアラルンプールであっても、インド人街やチャイナタウンなどの観光地でスリや置き引き、詐欺などの被害が多く発生しており、十分な警戒が必要です。
特に、マレーシアで多発しているひったくりは女性が標的になりやすく、強姦の犯罪発生率は日本の7倍と言われています。
夜は女性1人で人通りの少ない道を絶対に歩かないこと、男性であってもなるべく友人や同じ観光客と行動をともにすることを心がけましょう。
マレーシアの治安はアジアの中ではおおむね良好と言われているけど、それでも殺人の発生率は日本の2倍、強姦は7倍、強盗に関しては25倍となってるんだ・・・。
観光を精一杯楽しむのはもちろん大切だけど、現地では旅行者としての最低限の警戒を持って行動したいね!
2.自分の身は情報で守れ!マレーシアで多発している犯罪被害とは?
僕は以前、カンボジアで『賭博詐欺』という犯罪に巻き込まれかけたんだけど、あとから調べると、何人もの日本人観光客が同じ手口で被害に遭っていたことが分かってね…。トホホ
それからというもの、海外へ旅行するときには必ず現地で多発している犯罪の種類や場所を確認するようにしています。
現地大使館が出している注意喚起や、すでに被害に遭った人たちのレポートを見て、同じ被害に遭わないように情報を仕入れておこう!
事件レポート1. いかさま賭博『ブラックジャック詐欺』
KLCCの噴水広場等、クアラルンプールの観光名所において声を掛け、言葉巧みに家に連れて行き、同所で賭トランプ(主にブラックジャック)をさせ、最終的に多額の現金や高価な貴金属等を巻き上げる犯罪です。
同種事案は、以前からマレーシアや周辺国の観光地を中心に多発しており、未だに日本人旅行者の被害が後を絶たず、毎週のように発生しています。
詐欺の手口としては、まず、観光地を巡っているときに現地人を名乗る2人組(1人の場合もある)が「妹が日本に留学する」などと声をかけてきて、家に招かれるんだ。
そして、マレーシアの家庭料理を振る舞って親切を装いながら、「金持ちからお金を取り返すのを手伝って欲しい」などとお願いされます。
それからブラックジャックなどのトランプゲームに参加する流れになって、最終的には所持金を騙し取られるんだ。
僕は絶対に詐欺だと思って途中で逃げることができたけど、家に上がってしまった時点で強行に走られたら命の危険もあるので、本当に注意したいね、、
在マレーシア日本国大使館によると、マレーシア人が知り合ったばかりの外国人を家に誘うようなことはほとんどないとのこと。
しつこく誘ってきても、毅然とした態度で断る勇気を持つことが大切だね!
事件レポート2. ひったくり
歩行中、走り寄ってきたオートバイに乗った人物等に持物をひったくられるケースが、KL市内等マレーシア国内の都市部随所で多発しています。
ひったくり被害の殆どが女性であり、その理由としては、男性よりも奪取しやすく反撃を受けにくいことが考えられますが、「貴重品の殆どをバックの中に入れて持ち歩いている」ことが多く、犯人にとって効率が良いことも一因と考えられます。
特に女性は被害に遭いやすいから、道路側にバッグを持たない、人通りが少ない道を歩かない、常に周囲を警戒するといった対策が必要です。
他にも、首都クアラルンプールでのひったくりに関する口コミがあったので紹介していきますっ
ひったくりの起きやすい場所を事前にチェックしておこう!
日本人会のある「タマン・セプテ」という場所は、日本人がよくひったくり被害にあう場所です。
多いのはバイクの二人乗りにひったくられるパターン。特に女性の一人歩きは狙われやすいので、道路側にバッグを持たないなど注意しましょう。
クアラルンプールで1番よく聞く被害が、2人乗りしているバイクの路上ひったくりです。
特にブキビンタンからKLCCの辺りはとても被害が多く、私の身近な人でも被害にあっています!
バスを待っているときにバッグをひったくられたり、タクシーを待っている時に携帯を持っていたら、携帯をひったくられました。
マレー・インドネシア街のエリアでは、地元の人たちが利用するチョウキット・マーケットと呼ばれるバザールが有名。
マレーシア人の庶民的な生活が垣間見れるエリアである反面、ひったくり・スリ・置引きが多発しているので、注意が必要。
出典:トラベルコ『クアラルンプール(マレーシア)の治安・危険情報』
以下のひったくり多発スポットでは、自分の持ち物に十分注意しておきたいね!
事件レポート3. 置き引き
日本人が被害に遭った事例では,ビュッフェ・スタイルのレストラン(ホテルの朝食時が多い)で不用意に荷物や携帯電話を置いたまま席を外し、盗難に遭った事案が多数報告されています。
そのほか、空港の出入国時、ホテルのチェックイン・チェックアウト時、飲食店での雑談中、周囲への警戒が緩む隙を狙い、バッグ等から財布等の貴重品を抜き取られる又はスーツケースや鞄等を盗まれるのが典型例です。
「外出中は常に警戒心を保持する」意識を持つことが重要です。
食事中にトイレに行くとき、誰かとの会話中など、荷物に注意が離れるスキに狙われることが多いようなので、貴重品は常に肌身離さず持っておこう!
3.どの地域が危険?訪問予定の都市をチェックしておこう
これから訪れる地域を確認して、万全の準備で現地を旅している自分の姿をしっかりイメージしておこうっ
クアラルンプールとその周辺地域の治安
KLを象徴する近代建築『ペトロナス・ツインタワー』や、マレーシア最古の歴史的建造物『スリマハマリアマン寺院』、また都市の中心に広がる自然豊かな『KLCC公園』など、多彩な顔を見せてくれるクアラルンプール。
多国籍国家をあらわすチャイナタウンやインド人街などの観光地も見どころ満載ですが、こうした場所では昼夜問わず、旅行者を狙ったスリやひったくり、置き引きなどの軽犯罪が多発しています。
また、都市部を少し離れた郊外では強盗などの重犯罪も多く報告されており、強盗の発生率は日本の25倍となっています。
都市部や観光地では金品の管理には十分に注意を払い、郊外では不用意にタクシーを捕まえたり、人通りの少ない道を歩かないように気を付けましょう。
知らない人に声をかけられても無視するか、そうでなくても絶対に付いて行ったり要求に応えないように警戒しておこう!
マレー半島西海岸の治安(ペナン、ランカウイなど)
都会の喧騒を離れ、マレー半島を西に北上すると、そこには様々なマリンスポーツが楽しめる美しいリゾート地『ペナン島』や『ランカウイ島』があります。
この地域では、クアラルンプールよりも住民や旅行者の体感治安が良く、旅行者が最低限気を付けるべきことさえ守れば安心していいとの口コミが多数。
ただし、日本人旅行者を狙った窃盗は少なからず発生しており、空港や人通りの少ない道、バス停やバスの中などでは警戒が必要です。
旅行者のレポートでは、ペナン島にて以下のような犯罪被害が報告されています。
- バス停で待っていたところ「友達が怪我して大変なんだ。連絡が取れなくて困っているから、電話をかけてくれないか」と声をかけられ、携帯をかばんから出した途端に奪われ逃げられた
- バスのなかで背後から「背中にガムが付いている」など声をかけられ、財布をスラれた
ペナンの現地ガイドは、夜外出する際にはなるべく明るく人通りが多いところを歩き、移動する際には安心できるタクシーを使うように注意を促しています。
知らない人から声をかけられた時は、自分の荷物から注意を離さないように気を付けたいね!
マレー半島南部・東部の治安(マラッカ、コタバル、クアラトレンガヌなど)
マレー半島の東・南側にはマレーシアの歴史と文化が色濃く息づいた街々、マラッカやコタバル、クアラトレンガヌなどがあります。
他の地域よりもイスラム色は強めですが、いずれものどかで落ち着いた街であり、治安はマレーシアの中でもかなり安定しています。
現地在住の日本人や旅行者の口コミを見ていると、治安面で特に不安を感じるようなことはなく、旅行者として最低限の警戒さえしておけば安全とのこと。
ただし、2019年5月には、某ブロガーさんがマラッカで10万円相当のひったくり被害に遭ったことを報告しており、犯罪に巻き込まれる可能性がゼロというわけではありません。
また、コタバルやクアラトレンガヌでは、英語がほとんど通じないということに注意しておきたいところです。
また、イスラム色の強い地域では露出の多い服装を避けるなど、自分の外見にも配慮を忘れずにねっ
ボルネオ島の治安(コタキナバル、サンダカン、クチンなど)
【重要】ボルネオ島 サバ州 東海岸地域で渡航中止勧告が出ています!
2019年7月現在、サンダカンを含む、以下の地域で渡航中止勧告が出ています。
画像引用:外務省 海外安全ホームページ『マレーシアの危険情報』
- レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)
サンダカン、ラハ・ダトゥ、クナ、センポルナ周辺地域
- レベル2:不要不急の渡航は止めてください。
レベル3発出地域以外の東海岸全域
大自然が広がってて世界中から旅行者の絶えない有名な街だったのに、、、
これからマレーシアへ旅行する人は、ボルネオ島東側の危険情報が発出されているエリアには近づかないように注意しよう!
現在、ボルネオ島東海岸地域では、隣国との密出入国や武器の密輸・押収事案が相次いでいるようです。
また、イスラム過激派によるテロ行為や誘拐・拉致事件も頻発しており、マレーシア治安当局が厳重なパトロールを継続しているとのこと。
この問題の背景にあるのは、2013年2月、ボルネオ島東海岸の街『ラハ・ダトゥ』に「スールー王国軍」と名乗る武装勢力がフィリピン側から侵入し、同地域の領有権を主張してきたことが発端とされています。
同年3月以降にはマレーシア警察・軍による共同掃討作戦が実施されたことにより、現時点では事態は沈静化しています。
しかし、今後も同種の事案発生が懸念されているため、現地日本大使館は引き続き厳重な警戒が必要と判断しているようです。
なお、危険情報が発出されている地域以外の治安(ボルネオ島中部・西部)については、今のところ問題ないと言われています。
○ 危険発出エリア以外(コタキナバル、クチン)の治安は安全?
ボルネオ島中部の海岸沿いにある穴場リゾート『コタキナバル』と、日本人にあまり知られていないボルネオ島西部の隠れた名所『クチン』。
これらの地域はクアラルンプールと比べてとても治安が良く、安心して旅行を楽しむことができます。
コタキナバルではマリンブルーの海でシュノーケリングやダイビングを楽しむことができ、世界自然遺産に登録されているキナバル山ではトレッキングをして大自然を満喫することもできます。
ただし、海沿いに開かれるフィリピノマーケットやナイトマーケットでは、少なからずスリなどが発生した事例もあるため、荷物に注意を離さないことを心がけたいところです。
また、海岸沿いを歩いている時に「安く島に連れて行ってあげる」などと声を掛けられることがあっても、こうした客引きは100%違法ボートとのことです。決して応じないように注意しましょう。
欧米人観光客の間で密かに人気を集めている美しい街、クチンでは、コタキナバルよりもさらに治安が良好とされています。
観光客も少ないため、旅行者を狙った犯罪などはこれまでほとんど発生していないとのこと。
ただし、スリや引ったくり、置き引きといった事件が全くないわけではないので、旅行者として最低限の注意は忘れずに。
4.その他の注意点とは?マレーシア旅行で気を付けるべき5つのポイント
ことわざにもあるよね!要は「敵を知り、己を知れば、百戦危うからず」ってことさっ☆
i. 宗教上のタブー
マレーシアでは、国民の半数以上をイスラム教徒が占めています。
イスラム教は、キリスト教に次いで世界No.2の信者数を誇り、他の宗教よりも戒律が多いことで有名です。
宗派や地域によって戒律への寛容度は微妙に異なりますが、イスラム教徒と接するうえでは、最低でも以下の点に注意しておきましょう。
- 彼らはお酒や豚肉を摂らないため、むやみに勧めたりしない
- 左手は不浄とされているため、物を受け渡したり、握手をする際には右手を使う
- 人差し指で指す行為は失礼なこととされているため、通常は親指を使う
- 頭は神聖な部分とされているため、子どもの頭をなでたりしない
- 女性に対しては、自分から握手を求めない
- 日没から始まる「夕方の祈り」の時間は、電話や訪問を避ける
- イスラム歴の1ヵ月間におよぶ「断食」の期間中は、相手の都合に配慮して食事に誘う
ii. 文化におけるマナー
マレーシアは南国だからなのか、現地の人々はとてものんびりしてます。
ホテルで何かサービスを注文しても対応まで時間がかかったり、電車やバスが時間通りに来ないことなんてザラにあります。
そういう文化を持った人たちなのだと素直に受け入れ、イライラしたりしないように。
また、マレーシアのトイレには、基本的にトイレットペーパーがついていません。
彼らは壁に設置されているホースの水を使ってお尻をキレイに洗い流す習慣があるようです。
ホースを使ってみたい人はぜひ体験してみるといいと思いますが、そうでないなら必ずポケットティッシュを持参することをオススメします。
iii. 病気や感染症
マレーシアでもっとも注意すべき感染症は、コレラや腸チフスといった「消化器系感染症」です。
これらの病気は、コレラ菌やチフス菌に汚染された水や食べ物を摂取したときに感染します。
対策としては、ミネラルウォーターだけを飲む、加熱調理した食事を基本とする、調理後は時間を置かずに食べるなどが有効です。
心配な方は、渡航前に予防接種を受けておくといいでしょう。
iv. チップ制度はあるか?
マレーシアでは基本的に、チップの習慣はありません。
ホテルや飲食店、タクシーを利用した際にもチップは不要です。
ただし、サービスが良かったと感じたときや、感謝の気持ちを伝えたいときなどには少額のチップを渡すと喜ばれます。
良いサービスに対しては1~5リンギットほどを。タクシーなどではお釣りを置いてくるなどするとスマートですね。
v. どんな服装がオススメ?
マレーシア国民の大半を占めるイスラム教徒の戒律には「女性は【美しい部分】を家族以外の男性に見せてはならない」というものがあります。
この「美しい部分」の定義は地域や人によって様々ですが、マレーシアの女性イスラム教徒は頭をスカーフで覆うなどして肌を隠すのが普通です。
マレーシア人は観光客の服装に対してはいたって寛容ですが、イスラム教の寺院に入る場合は男女ともに肌が露出した服装を避けるように注意しましょう。
街中やリゾート地では、短パンにTシャツなどでも問題ありません。
また、マレーシアは1日の気温差が大きく、夜は冷え込むため、長袖の上着を必ず1枚以上準備しておくことをオススメします!
5.マレーシアは盗難被害が多い国!最低限の防犯対策をして身の安全を守ろう
旅行者がお金を失うということは、現地で自分の身を守る手段を失うことと同じ。
これらの被害に遭わないように気をつけることはもちろん大事だけど、もし被害に遭ったときには、代わりに自分の身を守ることのできる手段を準備しておくことが重要だよ!
クレジットカードや国際キャッシュカードの代わりに使える!防犯性抜群のキャッシュパスポート
『キャッシュパスポート』とは、クレジットカードや国際キャッシュカードが盗難や紛失に遭ったときに、代わりとして使える海外専用プリペイドカードです。
使い方はとても簡単で、渡航する前にキャッシュパスポートの専用口座へ日本円を入金しておくだけでOK。
そうすれば、入金しておいた分だけ海外のATMで現地通貨を引き出したり、クレジットカードと同じようにカード決済に利用することができます。
旅行中にお金を失うような状況は何としてでも避けたいので、僕も海外へ出かけるときには防犯対策の相棒としていつも持参しています。
カードの発行に審査はなく、完全無料で発行してもらえるため、マレーシア旅行へ出発する前に必ず発行しておくことをオススメします。
海外プリペイドカードにはいろんな種類があるけど、キャッシュパスポートは予備カードを無料で1枚発行してもらえるから防犯性も抜群です。
下記の記事では、海外プリペイドカードの詳しい使い方やオススメカードを紹介しているので出発前に確認しておいてね!
★ 一緒に読みたい:海外旅行にプリペイドカードは必須?役立つ場面やおすすめ4選を紹介
キャッシュパスポートは海外でクレジットカードやキャッシュカードが盗難に遭ったときの大事な保険になります。
そのため、キャッシュパスポートはクレジットカードやキャッシュカードの入った財布の中に入れるのではなく、カメラケースの中やバッグの中の安全な場所に入れておくのが防犯のコツです!
また、予備カードは万が一に備えてスーツケースの中などに入れておけばより安心ですね。
アジア地域では医療事故も多数!海外旅行保険には必ず入っておこう
マレーシアでは盗難被害が多いですが、アジア地域全体で見れば、日本人旅行者が遭うトラブルの大半が医療事故で占めています。
ジェイアイ傷害火災保険の調査によると、アジア圏で利用された海外旅行保険のうち73.2%は『治療・救援費用』であることが分かっています。
※「治療・救援費用」に続いて、「携行品損害」が16.5%、「旅行事故緊急費用」が8.8%。
マレーシアでは日本よりも治療費は安く、盲腸手術を行った場合も、治療費の総費用は入院を合わせて10万~13万円ほどで済みます。
とは言っても、費用の負担は決して軽いわけではなく、治療費の保険利用率が高いことも事実です。
海外旅行保険には必ず加入し、バラ掛けであっても、医療事故のための『治療補償』、盗難被害のための『携行品損害』は必ず補償してもらうようにしましょう。
そんなときは、クレジットカードについてる海外保険を使えば、費用を一切かけずに十分な補償を得てマレーシア旅行を楽しむことができるよ!
例えば、僕がいつも使っている『エポスカード』は年会費無料だけど、カードを持っているだけで90日間、現地で以下のような補償が得られるんだっ
★ エポスカードの海外旅行保険の内容
★ 海外保険の内容 / 補償金額 | |||
➀ 疾病治療費用 | 270万円 | ||
② 傷害治療費用 | 200万円 | ||
③ 携行品損害 | 20万円 | ||
④ 救援者費用 | 100万円 | ||
⑤ 賠償責任 | 2,000万円 | ||
⑥ 傷害死亡/後遺障害 | 500万円 | ||
★ カードの特徴 | |||
◎ 即日発行&受取 可能 | ○ Visa のみ | ||
◎ キャッシュレス診療対応 | ▲ 家族特約なし |
「クレジットカードに付いている海外保険だけでは不十分」と聞いたことがある人は多いと思いますが、そうした指摘のほとんどはカード海外保険の『治療補償』だけを見て言われていること。
心配な方は、損保ジャパンのオーダーメイドプランなどを使って「足りないと思う分だけ治療補償を追加する」か、別のカード海外保険をもう1枚発行しておくといいでしょう。
カード海外保険は複数枚持っている場合、補償内容を合算して使うことができるんです!詳しくは下記の記事で紹介しているので、渡航前にぜひ確認しておいてくださいね。
★ 一緒に読みたい:クレジットカード付帯の海外旅行保険!厳選おすすめ&比較表2019年
現地の日本国大使館の連絡先をメモしておこう
パスポートを紛失したときには再発行もしてくれるので、現地大使館の住所や連絡先は必ずメモしておこうっ
○ 在マレーシア日本国大使館(クアラルンプール)
住所 | 11, Persiaran Stonor, Off Jalan Tun Razak, 50450 Kuala Lumpur, Malaysia |
電話 | 国内から:(市外局番03) 2177-2600 |
国外から:(国番号60) -3-2177-2600 | |
領事部:ryo@kl.mofa.go.jp ※パスポート、ビザ、邦人保護等 |
|
FAX | 国内から:(市外局番03) 2143-1739 |
国外から:(国番号60) -3-2143-1739 | |
開館時間 | 月曜日~金曜日 8:30~12:30/13:30~17:15 |
○ 在ペナン日本国総領事館(管轄地域:ペルリス州,ケダ州,ペラ州,クランタン州及びトレンガヌ州)
住所 | 28th Floor, Menara BHL, No.51,Jalan Sultan Ahmad Shah, 10050 Penang, Malaysia |
電話 | 国内から:(市外局番04) 226-3030 |
国外から:(国番号60) -4-226-3030 | |
cgjp@pe.mofa.go.jp | |
FAX | 国内から:(市外局番04) 226-1030 |
国外から:(国番号60) -4-226-1030 | |
開館時間 | 月曜日~金曜日 8:30~12:00/14:00~16:00 |
○ 在コタキナバル領事事務所
住所 | No.18, Jalan Aru, 88100 Tanjung Aru, Kota Kinabalu, Sabah, Malaysia |
電話 | 国内から:(市外局番088) 254-169 |
国外から:(国番号60) -88-254-169 | |
領事班: ryoji@kl.mofa.go.jp |
|
FAX | 国内から:(市外局番088) 236-632 |
国外から:(国番号60) -88-236-632 | |
開館時間 | 月曜日~金曜日 8:30~12:30/13:30~16:30 |
情報は最強の防犯対策!しっかり準備して快適なマレーシア旅行を
今回紹介した治安情報はミーちゃんのマレーシア旅行の参考になりそうかな?
今まで治安っていっても、何を調べたらいいのか漠然としていたんだけど、旅行者には旅行者の調べるべき現地情報があったんだね!
マレーシアでの観光中は持ち物やお金の管理には十分に注意して、万が一のことが起こったときにも身を守れるようにキャッシュパスポートや海外保険にはちゃんと入っておきますっ
海外では日本の常識はほとんど通用しないから、情報こそが現地で自分の身を守る最高の防犯対策になるんだ!
ここで得た情報をしっかり参考にして、快適なマレーシア旅行に出かけてきてねっ!
というわけで、今回はマレーシアへ旅行する前に必ず知っておいてほしい治安情報や防犯対策について紹介しました。
マレーシアに限らず、ここで紹介した5つの治安情報はどこの国へ行く際にもぜひ調べておいてほしいこと。
正しい情報をしっかりと掴んで、最高の海外旅行を楽しんできてくださいね!
それでは、今回はここまでっ
これからマレーシアへ旅行する方は、ぜひ本記事の内容を参考にして、安全な旅行を楽しんできてねっ